骨盤は建物の基礎!?

前回のレントゲン写真から、右側の大腿骨頭(股関節)が地面の水平基準線より5mm下がっていることがわかりました。そこで、5mm厚の板を右足に入れて水平を試してみました。

インソールで補正を入れた姿勢

その結果、傾いていた骨盤が水平になり、垂直軸が頭の中心に整いました。しかし、私の骨盤は頭上から見ると左方向に回旋しており、足底板を使っただけでは改善しきれず、お尻や肩もねじれたままです。

ズボンの裾上げの違いから、足の長さに差があることに気づく方も多いでしょう。骨折や先天的な解剖学的短下肢によるものもありますが、大半は骨盤の歪みに起因しています。私のように左右で高さが違えば、骨盤が傾き、それを補おうとして上半身もねじれてバランスを取るのです。

前回の私の姿勢写真と比べても、足底板を入れた姿勢のほうがスマートに見えると思います。たった5mmのインソールで?と思われるかもしれませんが、実際には骨盤やおへそは左を向いたままです。つまり、骨盤は単に「水平に保つ土台」ではなく、上半身の歪みを調整するクルマのサスペンションのような役割を果たしているのです。

骨盤は建物の基礎で、基礎が傾けば構造物も傾くという理論もよく聞かれます。私もかつてはその考えを信じ、骨盤矯正に力を入れていました。確かに結果も出ましたが、カイロプラクティック哲学における「サブラクセイション(根本原因)」という視点から考えると、それだけでは本質的な解決には至らないことに気づいたのです。