腰椎椎間板ヘルニア

腰の骨である腰椎は、背骨の下部にあり骨盤部分と椎間板で連結しています。そして、背骨部分と骨盤では動きの構造が全く違っています。

ヒトの背骨は椎間板で連結された一本の棒状になっていて関節でそれぞれの可動範囲を制御しています。それはスムーズな捻れとなってカラダが動くようにデザインされています。その動きを仙骨(骨盤の中心)で受け止め左右の寛骨で正反して常に重心を取れるように働く(仙腸関節)のが骨盤の役目です。骨盤はクルマのサスペンションみたいな役目をしています。

上半身の体重を受けるため一つ一つの骨の大きさ、椎間板は下にいくほど太く大きくなります。骨盤(仙骨)と連結する腰椎5番、その上の4番に腰椎ヘルニアが多いのは、それだけ重さがかかるからです。

腰椎ヘルニア

通常、体重の数倍の負荷がかかっても大丈夫なようにできています。しかし、限界を超えると電気のブレーカーのように椎間板ヘルニアが起こり身体が正常な生活ができないようになるのです。

解剖学的に調べますと、下部腰椎の椎間板には靭帯でカバーされず限界を超えるとヘルニアが起こる強度が弱い隙間があるそうです。そのため椎間板にかかる圧力を中の随核がもれることで、連結している上下の骨にダメージを与えず 済む構造なのです。

骨を守り、腰痛原因になっている椎間板部位にストレスが集まらないように、にじみ出た随核が近くを通る神経に影響を与え、カラダに痛み、痺れ等のサインを感じさせ生活活動に制限をかけ、安静を促せます。腰椎椎間板ヘルニアはカラダを守るために起こる安全装置みたいなものなのです。