偉人たち

あさが来た、見てます。

五代友厚が亡くなってしまいました。1885年明治18年9月、49歳だそうです。その10年後にD.D.パーマーがカイロプラクティックを発見する時代です。

五代友厚の功績により大阪経済が発展していくのはドラマを見ていて、よくわかりました。

B.J.パーマーがH.I.O.学説を発表したのも49歳。

私、今年49歳…

頑張ります。

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内在する叡智・生命力

健康とは何でしょうか?

不調があれば医師にかかり、疲れたらマッサージや鍼で癒してもらう──それは悪いことではありません。運動やサプリメントで栄養補完することも良い選択です。

しかし、健康に向かう本来のチカラ(フォース)がうまく働いていなければ、また同じ不調を繰り返したり、効果が持続しなかったりします。

私たちの生命は、一対の卵子と精子が出会い、十月十日の期間を経て誕生します。およそ1〜4億個あるとされる精子から、たった一つが卵子に辿り着き、父と母の遺伝子が融合し、太古から受け継いだ設計図に従って人間のカタチへと成長するのです。

この設計図を正しく導く力、それが生命力=内在する叡智(イネイト・インテリジェンス)です。

▶︎ 動画で見る:https://youtu.be/GZk4hT7ncv0

1/400,000,000の競争を勝ち抜いたその力は絶大であり、人生を全うするまで本質的には衰えません。

しかし、その内在する叡智へ届く情報にエラーが起きれば、適切な力が発動できず、身体の不調和につながります。

カイロプラクティックでは、神経伝達の干渉を分析し、除去します。それにより本来持つ生命力が正しく表現され、不調和の解消と、最良の健康状態の維持を可能にします。

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アイデンティティ

B.J.Palmer

B.J.パーマーは、H.I.O.学説の発表によりカイロプラクティックの定義と専門性を明確にしました

サブラクセイションの認定にはNCM(ニューロカロメーター)によるグラフリーディングが必須であり、それにより次のことが可能になります。

  • 神経インパルスの干渉の存在
  • サブラクセイションの存在
  • アジャストメントが必要か?
  • サブラクセーションがアジャストされたか?

もしサブラクセイションが存在するならば、それを的確にアジャストメントしなければなりません。

もし存在しないのであれば、内在する叡智(イネイト・インテリジェンス)に健康を委ね、カイロプラクターは「見守る」ことが仕事になります。

H.I.O.を実践するには、「一箇所のメジャーの存在を客観的に確認し、必要な時にのみ介入する」というルールと哲学が必要です。

この基準を共有することで、H.I.O.を行うカイロプラクターは専門職としてのアイデンティティを明確に統一することが求められたのです。

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H.I.O.学説

B.J.Palmer

B.J.パーマーは、H.I.O.(ホール・イン・ワン)学説において「サブラクセイションは上部頸椎部でのみ起こる」とし、それ以外の部位には手を加えないと説いています。

症状や訴えに基づく主観的判断を排除し、グラフリーディングやレントゲンなど客観的データに基づいてサブラクセイションの有無とアジャストメントの必要性を判断します。

この学説の核心は、神経系の干渉を取り除くことで自己治癒力(イネイト・インテリジェンス)が正しく働く環境を整え、本来の健康を取り戻すという「カイロプラクティック哲学」そのものです。

B.J.パーマーは、以前、森久保繁太郎などカイロプラクターを訴訟から守るため、弁護士トムモリスと一緒に、次のような説明で無罪を勝ち取りました。

  • 「カイロプラクティックは、医業、オステオパシーとは異なる。私たちは疾患を治療するのではない。患者の病気の原因を取り除くのである」
  • 「カイロプラクターは、サブラクセイションを探し、それを矯正するのである」
  • 「サブラクセイションは生気生命力(イネイト・インテリジェンス)を阻害し疾患の原因となる」
  • 「カイロプラクティックのアジャストメントは、生命力の阻害因子を取り除く」

この哲学を貫き、H.I.O.学説を発表し、臨床で実証していったB.J.パーマー。彼の信念が、現在の上部頸椎カイロプラクティックの基礎を築いたのです。

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Whole In One 一つで全体を

Whole In One

B.J.パーマーは1930年、「ホールインワン学説(H.I.O.学説)」を発表しました。

これは、「メジャーサブラクセイションをアジャストメントすることで、複数のマイナーが自然と解消されるが、逆は成立しない。真のメジャーは上部頸椎(C1・C2)にのみ存在する」という考えに基づいています。

この“一つで全体を整える”という思想を「Whole In One」と名付け、ゴルフの「Hole In One」にかけて「H.I.O.学説」と呼びました。

それを機に、パーマースクールでは上部頸椎のみをアジャストメント対象とする教育が行われるようになります。B.J.パーマーは、上部以外のアジャストメントを認めず、実際にそれを行った生徒が退学になったという逸話も残されています。

上部頸椎のアジャストメントのみで全身の神経伝達が整い、自然治癒力が最大限に発揮される——。これは、カイロプラクティックの哲学的核心であり、科学的検証の道を歩み始める分岐点でもあったのです。

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メジャーがマイナーを正す

NCGH graph

レントゲン像

「NCMニューロカロメーターで8箇所にブレイク(神経干渉の反応)が確認され、パルペーションやレントゲンでも同様に8箇所のズレが見つかった。しかし、それら全てがサブラクセイションであったのか?」

この疑問に対して、N.C.G.H.ニューロカログラフの導入により、調整前・後・毎来時のグラフデータを継続的に記録・分析できるようになり、検証が進みました。

そして導き出された結論は、「8箇所のうち真のサブラクセイションは1つのみであり、他の7つはミスアライメント(補正作用による代償変位)である」というものでした。

つまり、唯一のメジャーサブラクセイションをアジャストメントすることで、他のマイナーは自然に整い、やがて消失していく。この理論はグラフ変化とレントゲン像の検証により裏付けられ、真の原因へのアプローチの重要性を示すものとなりました。

リアライメント(矯正的処置)ではなく、サブラクセイションという「原因」へのアジャストメントこそが、本来のカイロプラクティックの目的であるという視点がここに示されています。

参考資料:The Subluxation Specific — The Adjustment Specific(1934年)

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アジャストメントをしない選択

NCGH graph

N.C.G.H.(ニューロカログラフ)の導入によって、脊柱全体にわたるヒートスイング(神経熱の変化)をグラフとして視覚的に記録できるようになりました。

アジャストメントが適切に行われメジャーのサブラクセイションが解消されると、マイナーも自然に消失し、グラフ上に明らかな変化が現れます。この変化を次回のプラクティス時に比較することで、サブラクセイションの存在や回復状態を客観的に確認できるようになりました。

これにより、B.J.パーマーが提唱した「サブラクセイションがなければアジャストメントは行わない」という選択が、データとして裏付けられるようになり、施術の必要性そのものを科学的に判断する時代へと突入していったのです。

なお、N.C.M.導入時に異論を唱えて離脱したカイロプラクターも多くいましたが、N.C.G.H.の登場はその根本的な価値観の違いに決定的な答えを与えたと言えるかもしれません。

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客観性の追求

neurocalograph

かつては、サブラクセイションの発見にはメリックシステムや患者の症状が重要な判断材料とされていました。しかし、N.C.M.(ニューロカロメーター)の開発により、その判断基準が大きく変わっていきます。

B.J.パーマーが提唱した「メジャーとマイナー論」に基づき、一つのサブラクセイションと、それに伴う複数の代償的ミスアライメントを明確に分けるため、N.C.M.による温度検査とレントゲンによる構造的確認がセットで用いられるようになりました。これにより、これまでの主観に依存した検査から、誰もが再現できる客観的なアプローチへと進化していったのです。

さらに1928年には、検出結果をグラフ化して記録する「N.C.G.H.(ニューロカログラフ)」が登場。これは現代のTytron-C5000サーモグラフィーの原型とも言えるもので、施術の一貫性と進捗の検証を可能にしました。日々の記録を蓄積・分析することで、カイロプラクティックの在り方そのものを変革していったのです。

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N.C.M.ニューロカロメーター

evins

neurocalometer

N.C.M.ニューロカロメーター(ニューロ=神経、カロ=熱)は、熱伝対であるサーモカブルが開発されたことにより、ドーサ・エビンスにより発明されました。

※熱伝対とは: 異なる2種類の金属をループ状に接続し、温度差により微弱な起電力が発生する原理を利用し温度を測定する装置です。

椎骨がサブラクセイションを起こすと、そこの神経の周りの組織が圧迫を起こします。これは神経の伝達エネルギーに抵抗を起こさせることになって熱を発生させます。この異常な熱の発信を検出し、その神経系の阻害を起こしている椎骨を見つけることが重要であると結論付けて、B.J.パーマーは以後、N.C.M.ニューロカロメーターを使うことがサブラクセイション認定に必須としてしまうのです。

現代では「ナーブスコープ」と呼ばれ、今も多くの現場で使われ続けています。

ナーブスコープ

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カイロプラクティック黎明期

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創始者D.D.パーマーの思想からスタートしたカイロプラクティックは、息子B.J.パーマーが学校を継承し、レントゲンやN.C.M.(ニューロカロメーター)を導入するなど進化を遂げていきました。

その過程で思想の違いから離れていく人々が現れ、それぞれが独自の考えをもとにスクールを設立。現在では大学教育にまで発展し、多様な理論・哲学・テクニックが存在しています。

日本にはアメリカから紹介されたさまざまなカイロプラクティックテクニックが伝わっており、多くの先生方がそれぞれの方法で実践を続けています。

しかし、B.J.パーマーが実践したカイロプラクティックは、一般にイメージされるものとは異なり、世界的にも継承者は少数とされています。私は、彼の哲学を継承すべく、全39巻のグリーンブックを読み解きながら、日々研鑽を重ね、学びを発信しています。

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